私が実演に接することが出来た美声のバリトンというと、
ヘルマン・プライ、フィッシャー・ディスカウ以外に、
ジェラール・スゼーも忘れられない。
と言っても、上記の3人、全盛期には聞いていないが・・・
まずはジェラール・スゼーの1954年の「詩人の恋」。
1918年生まれなので、36歳の時の録音。
実に美しい声、みずみずしい美声を堪能できる録音です。
伴奏はジャクリーヌ・ボノーです。
ヘフリガーも初期の録音では、ジャクリーヌ・ボノーの伴奏で録音してますね。
次はシューマンの「リーダークライスop.24」です。
次は1959年のパリのライブでシューベルトの「冬の旅」。41歳の時です。
次は1966年のライブ。シューベルト、ドビュッシー、プーランク、ルーセルの歌曲を歌ってます。この時48歳ですね。
次は1985年のライブ。この時67歳ですね。
これは1985年のライブ。
わたしがスゼーを聴いたのは確か1982年と80年代の中ごろ。
最初がフランス歌曲の夕べで、2回目がドイツリート、シューベルトやシューマンの歌曲でした。
この録音で聴いてわかるように、
80年代では50年代や60年代のような声の美しさはありませんが、
フランス歌曲のうたいくちのうまさ、感動的でした。
またアンコールで歌った中田喜直の「おやすみなさい」、
まさに絶品でした。
最近では日本では忘れられた名歌手になって、
CDも滅多に再発もされてないのが寂しいですね。